空も山も風も

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しょうけい館 (戦傷病者史料館)

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 九段下駅の近くにもうひとつ戦争に関連する新しく開館した史料館がある。しょうけい館という名前だけでは分からないが、戦傷病者史料館と括弧書きしてある。展示は無料で見学できる。受付で初めての方は二階から見てくださいとのことで、エレベータで二階かに上がる。
 二階展示は、徴兵検査、入営、出征、戦地での生活、戦地での医療と続き、中でも圧巻なのは、薄暗い洞窟の中の野戦病院を再現したジオラマで、医療を受ける傷病兵から苦痛が伝わってくる。本国への搬送と、帰還後の苦労と続き、恩賜の義指や義眼、片足でペダルが漕げるように改造した自転車、実際に摘出した弾丸など、運命の分かれ目となった本物の迫力がある。傷病船として使われた横浜の氷川丸の資料もあった。
 年表では、戦後進駐軍の命令で、軍事恩給が廃止され、傷病者の生活が困窮したこと、その後、傷病者年金、遺族年金が順次復活したことが分かる。
 一階展示は、ゲゲゲの鬼太郎の原作者の水木しげるさんの南方に出征し負傷した経験を元にした漫画の展示と図書館がある。水木しげるさんの漫画は、シリアスな現実を描きながら、どことなくユーモラスな感じがある不思議な絵だ。
 見学を終えて現在の外の街並みを見ると、別世界から帰還したようなホットする感覚がある。

しょうけい館 (戦傷病者史料館)
http://www.shokeikan.go.jp/sogo.html

二階展示
http://www.shokeikan.go.jp/body_tenji_03.html
一階展示
http://www.shokeikan.go.jp/body_tenji_02.html