空も山も風も

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地球環境破壊は止められるか

 日曜の深夜のNHKアーカイブスで、「地球環境破壊は止められるか」を放送していた。
その中で1989年放送の「大気に異変が起きている」という番組が取り上げられていた。
 NOAAの計算機シミュレーションによるシナリオでは、温暖化による乾燥で旱魃が起こり、食料を輸入に依存する日本では食料がなくなる、1.5倍の最大風速100メートル、中心気圧800ミリバールの台風が襲う。グリーンランド、南極の氷床が解けるのと、気温の上昇により海水の膨張して1メートルの海面上昇し、数百年後の脅威として南極の氷床が分裂すると5メートル海面上昇すると伝えていた。

 1989年といえば、日本ではバブル全盛の時代で、今日言われている温暖化の問題を早くから指摘しているとはいえ、今から見ると誇張された映像表現があると思う。
 例えば、800ミリバールの台風の波に翻弄される船や街の特撮(今ならフルCG)、5メートルの海面上昇により、リモートセンシング画像の関東平野に海が広がり、千葉県が島になる映像は、社会的なインパクトを与えるための演出である。

 NOAAの計算機シミュレーションで使われた当時のスーパーコンピュータは、オープンリールのMTが回っていたり、日本大学の研究室の最新設備がPC98だったり、現在と比較にならない性能の低さでのシミュレーション結果に基づくシナリオなので、何が現実になり、何がはずれたか検証する必要があると思う。

特集 環境アーカイブス 伝えようかけがえのない地球
■第2回 地球環境破壊は止められるか
http://www.nhk.or.jp/archives/program/back060827.htm