墨田区の銭湯 第二香藤湯

　東京時代まつり行列歴史絵巻を見た後は、浅草駅から地下鉄に乗って押上駅で降りて地上に出ると出口が東京スカイツリーのすぐ下で、完成すると押上駅の周辺も変化がありそうです。駅から北東に伸びる自動車道を進み、押上二丁目に入ったところを右折して、住宅地の中を進むと立派な造りの第二香藤湯が見つかりました。
　玄関を入ると正面に下足箱があり、古い下足箱とは別に後から造ったようで、紳士、淑女とガラスに書かれた木戸を引くと番台で、古い木造の建物で、高い天井の昔ながらの銭湯の造りです。上の方の窓がサッシではなくガラス戸のままで、台風が来たら雨戸を閉めるのでしょう。
　浴室に入ると正面には雪山が連なる絵で、富山市内を走る富山ライトレイルが川を渡る背景に立山連峰が描かれています。東京の銭湯の経営者は、北陸や新潟出身が多いと聞きますが、出身が富山なのでしょう。中央のカランにはシャワーがなく、窓側のカランを撤去して長い椅子のようになっています。熱めの湯船は、広い方はカーブしていて、珍しく底に魚のタイル絵が描かれていて、深い方はもっと熱くなっています。先客の二人の間に座って、シャワーを使おうとすると出てきたのは水で、常連客はシャワーを使わないようです。
　湯上りに銭湯の裏に回ってみると、東京スカイツリーと銭湯の煙突が並ぶ風景が見られ、新たな観光名所のすぐ近くに、昔ながらの銭湯が残っているので、下町の風情にひたるコースにいいと思います。

墨田区押上３－４１－１
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