空も山も風も

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父とチャコとボコ~金子光晴・家族の戦中詩~

 ETV特集で、詩人の金子光晴が戦争中に山中湖畔に疎開し、妻と息子の3人で肩を寄せるような生活の有様を、私家版の詩集としていたのが発見されたという。
 息子が徴兵にとられる不安の中で見た富士山に、国威発揚の権力と同じものを見ていたのだろう。マレー蘭印紀行などに描かれた戦前の東南アジアの放浪の末に、反骨精神を貫くのも大変であったろう。
「なんだ。糞面白くもない
あらひざらした浴衣のやうな
富士。」
という詩が印象的であった。

ETV特集
http://www.nhk.or.jp/etv21c/backnum/index.html

「富士」(金子光晴
http://homepage2.nifty.com/jinrai/page048.html